ストーリー

 代表あいさつ

 私の仕事は、毎日、多くの人にお会いして、お話をお聞きすることです。お一人お一人と長いお付き合いになっていくと、趣味や特技のことをお聞きすることもよくあります。

ある日、紙粘土でオリジナル怪獣を創っているという青年にお会いしました。興味がわいて写真が見たいとお願いすると、デジカメを見せてくれました。小さな画面にすごい迫力で今にも動き出しそうな怪獣が映っています。驚きました。耳をつんざく雄たけびさえ聞こえそうです。怪獣たちは、数か月に1体ずつ生まれるのだそうです。

 またある日、「刺繍をやってみようと思うんです」と言った女性がいました。「始めたら面白くて時間が経つのも忘れてしまいます」とのことでした。

1年ほど経った時に、作品を見せてくれました。やさしい色遣いの花びらをよく見ると、すべてが一針ずつ丁重に刺繍糸でできています。驚きました。4年後の今では、すべてが刺繍でできた、20個近くの素晴らしいリースができています。

今は10人の作家さんたちがこの匠微に作品を託してくださっています。

 発達障害(発達症)は、その特性をマイナスの切り口で語られがちですが、そうではない切り口が確かにあります。

自閉スペクトラムのある方たちの精密さ、ADHDのある方たちの自由な発想、そして両方の特性があるとさらに独特の感性が生まれます。一人ひとりがとても個性的で、クオリティの高さも素晴らしいです。

彼らの作った作品を多くの方に見ていただきたいという思いでこの、「匠微のお店」ができました。
ショップには、彼らの作品と匠微をサポートしてくれている作家さんの作品、さらに匠微オリジナル商品が並んでいます。

飲みものを楽しみながら静かに時間を過ごしていただけるようなサイレントカフェを併設しています。

1人でもお2人でもゆったりとできる居心地の良い空間になれたらうれしいです。グループでおいでいただくのも大歓迎です。気にせずにおしゃべりができる個室もあります。会議、女子会、男子会、ママ友の会、貸し相談室としてもお使いいただけます。

北海道にたった一つだけのユニークでやさしいお店になれたらうれしいです。

*サイレントカフェは、発達障害のある方が静かに過ごせるようにロールスクリーンや衝立で一人空間として仕切れるようにと計画しました。
そして図らずもですが感染症対策になっています。

     
一般社団法人 ほっかいどう発達症応援ラボ
代表理事 中野 育子



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